この道、この見覚えのある道

理玖が向かってるのは理玖の家だ

理玖の家はここから近いし、1人暮らしだし、話すには丁度いいと思ったんだろう。まあ、その通り。

こんな雨の中ただ私の返答を待ってるよりよっぽどいい判断だ

そう思うのに私の返答をこの雨の中待ってて欲しかった、なんて我が儘をいう自分もいて。

そんなこと考えてれば、気がつけばもう理玖の家の玄関。

理玖は慣れた様子で大きいタオルを2枚持ってきて1枚で自分をふく。もう1枚は私の頭にバサっと置く。