「はあ?急になにそれ。
お前は別れたいのかよ。」
違うっ、そう声に出したつもりだったのに私の口から出たのはただの空気だけで声は一つも出てこなかった。
理玖から見ればただ口を開けて顔をばっと、挙げただけに見えたと思う。
顔を挙げた拍子に理玖と目がまた合う
次に目を先にそらしたのは理玖の方だった
理玖は目をそらしただけでなく、私の手を掴んで無言で歩き出した
理玖がいつもより早く歩くから引きずられないように私も早足になる
傘を差してくれてる気もするけど私の方が後ろを歩いてるからもちろん意味はない。元からびしょびしょだから良いけど

