天然先生と

わたしは中学3年生の柴咲 花恋。

今は、1月。

わたしたち中3は、高校入試を3か月後に

控えている。

「せーんせ!明けましておめでとー!」

「おー、花恋ちゃん!明けましておめでと

ー!」

「なんか、久しぶりだねー。先生、太っ

た?」

「お!正解。俺、ふつーに太った」

「えー、それ、自分で言うー?」

この人は、わたしの通う塾の先生。

三浦 佑輔っていって、22歳の大学4年生。

優しくて、朗らかで、でも毒舌だったりし

て、みんなに好かれている三浦先生。

この人が、実はわたしが恋している人。

叶うわけがない。

それは、わかってるんだけど

どうやっても忘れられない。

この、三浦先生との出会いは約1年前に遡

る。