すると、

「わぁっ!!!」

っと急に斉藤が声を発した。

俺も少し驚いた。

「何だ、愛夏かぁ。ビックリした。」

と斉藤が言った。

後ろを覗くと笑顔で斉藤の事を見ている志条の姿があった。

こんな近くで志条の笑顔を見る事はなかなか無く、少し嬉しかった。

すると志条は俺に気づきこちらを見て、物凄い険しい顔でこちらを睨んできた。


斉藤に教え終わると待ってましたとた言わんばかりに斉藤の手を引っ張って行ってしまった。

正直、なぜ恋をしたのが自分でも分からなくなるが、目が離せない。

そんな心にわだかまりを持ったまま、季節は夏へと進んでいった。