ムラオキテ

☆☆☆

「なんだよ、アイツ...、遠吠え集落のこと知りたいとかっ!」


___山門は部屋で1人、テレビゲーム機を弄りながらそうこぼした。


テレビの中のモンスターが、やがて血反吐を吐きながら倒れた。


と、同時に、Winner!という金色の文字が画面の中で踊る。


かなり強い敵を倒したのに、山門の心は晴れないままだった。


寧ろ、不安が募っていくばかりだ。


「芽衣のやつ...あそこについて、調べなきゃいいけど」


あそこ___遠吠え集落は、恐ろしい村だ。


山門は心のなかでそう呟いた。


場所が誰にも知られていないのは、どこにでも現れるからだ。


(遠吠え集落は誰の心の中にも存在する。


そこに行きたいと思った時___その力は増幅し、やがてその正体を現すのだ。)


ただのオカルトマニアの戯言だと思うだろう。


けれどそれは紛れもなく本当であるのだ。