次の日。
「席替えするぞ~くじ引きな」
先生の一声で「いえーい」と「えー」の賛否両論の声が飛び交う。
私のくじは4番、だから窓側の席。
「もしかして花乃4番?私3番」
「ほんと?やった、近くだね」
ゆいりんと席が奇跡的に近くなって私たちは大喜び。
机を移動させて新しい班のメンバーに教室はざわざわ。
隣の席はマイペースな男子で知られている宮野悠くん。
どこか空気がぽわ~としていて、正直呑気すぎる感じ。
「よろしくね、清水さん」
「うん、よろしく」
ちゃんと、というか今まで宮野くんと話したことがなかったけど、話しやすそうな人だなぁと思った。
どこか適当そうなのんびりした話し方なのだけど、決して嫌味なものではない。