しかしある日を境に さくらからは笑顔も言葉の数も減った。 一哉にも理由が分からない。 「一兄ちゃん」 と可愛く微笑んでいたさくらも今では 「一兄」 と義務的に呼ぶようになっていった。 でも決定的にさくらが変わったと一哉が感じたのはちょうど一哉が高校1年生、さくらが中学1の時だった。