晴れのち彼女

しばらくして、奈埜が目を覚ました。

「あ、蒔田さん!起きた??大丈夫?」

名津、揺らしすぎだ。奈埜が困ってんじゃん。

「あー、えっと??」

状況が理解出来てないか?

「お「覚えてない?!蒔田さん落ちたの!」

おい。名津。かぶせんな。

「わ、お、え?落ち………。ああああああーー!!!」

………うん。思い出したか??

「そうだ、私。そっかぁ。」

思い出したっぽい。

トラウマにならなきゃいいけど

「ッチ……あんのギャルどもめ」

うん。心配ないか。
奈埜にはこんな一面があったんだな。

なんか、いいな。

俺が見てきた女は、男の前で媚びて、
女の前では超性格悪いの。

なんで分かるかって?
中学の時に聞こえたんだよ。話してるのが。

「あ、わたしぃ。二股してんだよねぇ。」

「まぢぃ~??ウケるwww」

「あんたは二股じゃなく五股くらいしてそーw」

こんな感じでね。ほんと性格変わりすぎて
その時は引いた。

元々女子が苦手な俺には、もっと苦手になるきっかけ
だったよ。ものすごく覚えてる。

それからは女子と関わらなくなった。
冷たくしとけば大体去っていく。


過去のことを思い出していたら
ついに怒りが爆発したのか、

「絶対に殴る……あんのギャル!!」

すごい怒ってる(笑)

まだ話に時間かかりそうだし。

寝るか。

目を閉じたらすぐに意識は飛んでいった。