晴れのち彼女

桑side

「お、おい!!上から人が落ちそうだ!」
そう聞こえた途端 はっ? と思って
上を見上げてみた。

落ちそうじゃない。

確かに人が落ちてる
その光景がスローモーションのようだ。

これはきっと俺のとこに落ちてくるんだろうな。
位置からして、

怖いくらい冷静になって、落ちてくる
女を受け止める準備をする。

「こんなのってありかよっ!!」

_ドスッ

見事キャッチ!よかったわー。

気を失ってるだけみたいだ。

……なんて美人なんだろうか。

あ、こいつあれか。奈埜って言う。

初めて見た。

肩くらいまであろう黒い髪はサラサラで
肌が白く、小柄だ。赤い唇はプルプルで、
思わずキスしたくなる唇だ。

モテる理由がわかる。

ってそんな事考えてる場合じゃない!!

「おい!奈埜!!奈埜!しっかりしろ!!」

こいつ起きるかな。

「お、おいおい、桑。とりま保健室つれてけ!!」

俺の親友。金田名津(カナタ ナツ)

「あ、あぁ。そうだな。」

俺達は保健室に向かった