九条湊さんと知り合って1ヶ月が過ぎた。
私と九条さんは時々エレベーターで帰りが一緒になることもあったが一言二言と話す回数が増えていくにつれて時間がある日はディナーを2人で食べと帰る日も増えていった。

ある日、九条さんとエレベーターで鉢合わせになり

九条「もし白石さんさえよかったら今度の日曜日に2人で江ノ島にでも出かけませんか?」

私「えっ、江ノ島ですか?」

九条「あっ、嫌なら嫌で別にいいんですけど。僕1度行ってみたかったんですよ。
白石さんは江ノ島行ったことありますか?」

白石「いや、ないですねー。せっかくだし江ノ島行ってみましょうか!」

九条「やった。」

私は初めて九条さんが素で感情を露わにしたことに微笑んだ。
はっと我に返って咳払いした九条さんがまた一層愛おしく感じられた。