近く、とは 愛にはまったく分からなかった。 それでも愛は、日が募るたびに少年に興味を持っていた 毎日朝だけ、食事を取るようになった 少しずつ顔色は鮮やかになり 紫色の唇を、赤に染めてゆく。 更にあじさいは大きくなり、紫がかった赤色だということが分かった。 その日、愛は決心した 鍵を 開けよう、と