それでも生きていく

カチャッという軽い音がして戸が開く。


「ひま~、水持ってきた~って、ひま!?」


そこから来たのは端正な顔立ちをした男の人だった。


ん?ひま?


『え、あ、あの、』


「え、起きたのか!?やっば!ねぇちゃん!ひまが起きたー!」


あーあ、今聞こうと思ったのに。


ってか、ひまって、


『私の、名前?』


私の名前、名前、なまえ…


あれ?


思い、出せない。


『私って、誰?』