「え!?マジうちのクラス!?」

「え~楽しみ」

「このクラスイケメン多くない?」

「まだ分かんないよ~」

 あ、マジでうちのクラスか……

 にしても黒瀬君といい、白坂君といい、浅黄君といい……イケメン多いなこのクラス。

 わざと?わざとなのか!?


「入れー」

 紫田先生がだらしなく言うと、一人の男子が入ってきた。

 女子は一気に騒ぎ出す。

 なによ、前まで黒瀬君ー!ってギャーギャー言ってたくせにムキィー!

 イケメンならてめーら誰でもいいんかい!

「はじめまして、緋波里紅(ひなみ りく)です。宜しくお願い致します」


 黒板に書かれた文字。

 緋色の緋に、津波の波に、里芋の里に口紅の紅……!?

 緋波里紅……ですと!!??