「可能性は低いかな。まぁ熱あるし、今日はもう帰ろうかな」



「えっ!?やだ……まだ海で遊んでたい」



「熱あるんだからまた今度ね」

そう言うと、千尋が俺から離れようとしてきた。

だけど腕は掴んでるから、逃げれずにいる。


「熱ないもん…」



「このまま近くの病院に行っても良いんだよ?」



「やだっ、行かない」



「じゃあ近くのホテルに行く?」



「近くのホテル?」



「うん。そこのホテル水族館みたいな場所あって「そのホテル知ってるよ」



「そうなの?」



「お父さんのホテル」

マジかよ…

千尋のお父さんには会ったことあるけど、まさかホテル経営してたなんて。


通りで普段家にいないわけだ。


「でもそこに行ったことない」



「じゃあ行く?」