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「理央君一応熱測ってよ」



「大丈夫だって。もう仕事ハァ行くから…」


 ピンポーン


「ハァ…誰だ?」

ガチャ


理央君が玄関のドアを開けると

「おはよう」

チャラッ…秀さんと楓さんが。



ナイスタイミングだよ2人とも!!

早めに連絡入れて正解だった。


「何理央仕事行こうとしてんの?」



「当たり前だろ…ハァ患者さんが待ってんハァ…だから」

壁にもたれながら話す理央君を見て

さすがにこれは無理だと思った。 


この状況、立場的にお医者さんじゃなくて患者さん側だよ。完全に。


「そんなフラフラで診察できるわけないだろ。黙って家で寝てろ。俺が代わりにクリニックの方

手伝うから」



「秀も…ハァ仕事だろ?」



「今日は楓も俺も休み。とにかくクリニックは2人でなんとかするからお前は寝とけ」

玄関のドアが閉められた瞬間

理央君が ドサッ 崩れ落ちた。  



「理央君っ…」



「へーきだから…千尋は移ると困るから今日は帰りな」

ゆっくり立ち上がって壁にもたれながら

寝室に入っていった理央君。


帰れって言われちゃった…


私って頼りないのかな……