【理央side】
起きてペットボトルのお茶を飲んでいると
「理央君」
「何?」
布団からヒョコッと顔を覗かせた千尋。
「昨日はあんまりお魚見れなかったからお魚見に行こう!!」
起きて一言目がそれか…
よっぽど見たいんだな。
夜中の時点で熱も下がっていたし、折角だから一緒に見に行きたい。
「いいよ」
千尋のいるベッドに行き、頭を撫でれば凄く嬉しそうに微笑んだ。
本当に可愛い。
この笑顔は他の奴らには見せたくない。
「理央君、皆は?」
「理沙ちゃんは右隣の部屋で、その隣に葉山君。秀と大地は左隣の部屋にいるよ」
ついでに俺は千尋と同じ部屋。
ベッドは2つあるから、別々で寝た。
同じ布団で寝ようかと思ったけど、千尋のお父さんの顔がちらついて眠れなかった。
普段は同じ布団で眠るのに。