「おや?」

ヴァネッサが気付く。

ダメージを負いながらも、斉天大聖が戻ってきたのだ。

「生きていたか。さてはお前はドラン人だな…戦闘種族らしく、肉体の頑強さだけは大したもんだ」

「ああ。これだけが取り柄だからな」

そう言って。

斉天大聖は両手を腰にひき、鳥の嘴のような構えを取った。

「!」

腕組みしたまま、その様子を見るヴァネッサ。

斉天大聖の能力値が、尋常ではない勢いで上昇していく。

100兆、1000兆、そして。

「京の位は神の領域だって言ってたな」

体内のオーラを手に集める。

そのオーラの高まりと共に、斉天大聖の能力値はヴァネッサと互角にまで上昇していた。

能力値、1京2000兆!