「何だその名前は。それに貴様のその能力値は何だ。一体どうなっている…!」

自分を遥かに超える能力値を身に付けた彼に対し、ウラヌスは憤りを隠し切れない。

「いやぁ…ウラヌスと別れた後、俺も宇宙船を持ってる奴に乗せてもらって、1人で色んな惑星を渡り歩いて修行してたんだ。この惑星に辿り着いてからは、さっきのデカい奴相手に修行して…そしたらこの姿…『超越神化』に覚醒してさぁ。あんまり強くなっちまったもんだから、地球で名乗ってた澤井 健二って名前も知られ過ぎて動きづらくなっちまったんだ。だから、斉天大聖って名前を変えてさぁ」

斉天大聖とは、中国の冒険小説・西遊記の主人公の別名で神としての名称。

『天に等しい大聖者』という意味が含まれている。

「天に等しい大聖者だと…!」

歯噛みして、怒りを露わにするウラヌス。

ようやく追い抜いたと思っていた。

奴を上回る能力値を手に入れ、ライバルに勝ったと思っていた。

なのに、それを更に超えた強さ…超越神化だと…?