「くそ!」

全身を光に包み、凶悪星人は飛び去る!

まるでロケット並みの速度。

無論全速力だ。

高く、速く、凄まじい勢いで飛び去って行く。

まともに戦って勝てないのならば、逃げるしかない。

十分な距離をとって、安全を確保して、それから射程圏外から、惑星ごと破壊できるほどの威力の光弾を叩き込めばいい。

幾らドラン族の戦士でも、惑星の爆発と空気のない宇宙空間では耐えられまい。

そんな事を考えながら、遠ざかりつつ振り向く。

まだ同じ場所に立ったままのウラヌス。

その右手が、ゆっくりと凶悪星人の方に向けられるのが見えた。

次の瞬間。