「だだだだだだだだ!」

トレーニングルーム内。

ウラヌスの拳と蹴りの連打が繰り出される。

室温は50度、身に付けている重りは合計24トン。

そんな状況で、ウラヌスは何も身に付けていないかのように身軽にバック転し、跳躍し、高速で動き回る。

「すっげぇなウラヌスは」

顎に滴る汗を拭いながら、シリウスが感嘆の声を上げた。

「俺なんか、12トンの重りが限界だ」

「フン」

ウラヌスは鼻を鳴らす。

「忌々しい。ドラン人でもない貴様が、それだけの重りを付けて動き回れる事自体が気に食わん。ピワン人も、満更貧弱な種族ではないという事か」

強くなったと思ったら、次から次へと更なる強者が現れる。

その事がウラヌスは不満だった。

「どいつもこいつも、この俺様の強さを出し抜こうとしやがる…!」