「外見や趣味なんぞどうでもいい」

ウラヌスはギロリとスピカを見る。

「強いのか?」

「強いなんてもんじゃないわ」

スピカは頷く。

「その能力値から、第44銀河系の統括者にまで上り詰めた存在だもの。具体的な数値は知らないけれど、中途半端なものじゃないと思うわよ」

「ほぅ…」

薄く笑うウラヌス。

ドラン人の悪い癖だ。

相手が強いと知ると、すぐに血が騒ぎ出す。

迂闊に触れて逆鱗に触れる事のないように、ではなく、敢えてその逆鱗に触れて本気を出させてみたくなる。