「貴様、ヴァネッサというんだろう?」

ウラヌスは問い掛ける。

「強いんだろう?神の領域の強さなんだろう?」

そこまで言って。

「フッ」

ウラヌスは嘲笑う。

「こんなもんか、神ってのは」

「貴様ぁっ!」

ウラヌスの発言に憤りを覚えたヴァネッサは激昂する。

大振りの右拳!

能力値に大きな隔たりがある超越神化の斉天大聖やシリウスならば、これでも命中しただろう。

だがウラヌスは、軽く身を躱すだけで拳を回避する。

「ぐっ!」

腹癒せにもう1発!

当たらない。

「逃げるな!」

再び拳を放つ。

当たらない。

「何やってんだ」

ウラヌスはまた薄く笑った。

「しっかり当てろよ、神様よ」

「ぎぃいいぃいぃぃいぃっ!」

怒りに任せての拳の連打!

左右の拳を、高速で乱れ打つ!

斉天大聖やシリウスならば、滅多打ちにされているかもしれない。

が、ウラヌスはそんな拳の乱れ打ちを、悉く回避した。

ガードすら固めていない。