「そろそろ夏だね」

「うん…早いね」


他愛のない会話を内くんとしながら


緩やかな下り坂を下ると見えてくるバス停



そこで私と内くんは別れて



私はやってきたバスに乗り


入り口に1番近い席へと座る





そしてバスが走り出して10分程…



見えてきたのは私の高校からすぐ近くにある別の高校





ちょうどその高校の前で信号に引っかかる



そうするとやっぱり私の目は



彼を探そうと辺りを見渡してしまう



これを毎日していても



一度も彼を見つけたことはない