もうすべて散ってしまった桜の木の下 私はあの日のことを思い出した 「葉山さん!」 不意に呼ばれて勢いよく振り返る でもその先にいたのは私が待っている人ではない 「内くん…」 高校生になって初めてできたたった1人のお友達だ なにを期待していたのか 彼はきっともう私なんか… 「葉山さんまたここにいた いつもここにいるね」 「うん…桜って綺麗でしょ? だからついつい見に来ちゃうの」 「もう散ってるのに?」 「うん」 「ふっ、葉山さんって変わってるね」 「そうかもね」