…決して嫌なわけではないけれど、気付いてこのままなのはよくないでしょ。

誰にとってよくないのか、なんてその時の私には分からなかった。

一向に離れる気配を見せない君は、本当に寝てしまったのかもしれない。

私は寝返りを装い、君の唇から逃げるように向きを変えた。

君は、また私の頭を抱き寄せた。