未知の世界5


出勤すると、掃除にコーヒー入れ。







もうすぐ一人前になるたけるが、まだ研修医の私の雑用を一緒にやってくれる。








「かな…。」









『ん?何?』









「今日、大丈夫?」








『な、何が!?』









突然、声をかけられ動きが止まる。







た、たける…。こんなに鋭かったっけ?







「なんていうか、いつもより動きが…






鈍いというか…遅い気がする。







体調、わるいんじゃないの?」








いつもそばにいて、何も言わずに気にかけてくれていたたける。






でも今日は、そんなたけるにも目に余るような行動してるかな…私。







『うーん…いつもより遅い?私の行動。







私は大丈夫だよっ!もし体調悪ければ、すぐに石川先生にも言うしねっ!』







慌てないで、私…。ここで慌てると、余計に怪しまれるんだから。















「そう…。







あんまり無理しないでね。」









なんだか腑に落ちないような顔のたける。







今日一日、気をつけないと…。