未知の世界5


「かなちゃん、おはよう。





朝食できてるわ。」







『おはようございます…。』






リビングに入るとお母さんが声をかけてくれた。





目の腫れが気になって少しうつむき加減になる。






と思った瞬間、







『ひゃっ!』







幸治さんに頬を両手で挟まれる。







『ひゃっ!ひゃにっ!?』







「ぁあ?気にすんな。」







私の目のことを言っているんだと思う。







「そうそう!そんなこと気にしなくていいのよ。」







幸治さんがパッと手を離したと同時に顔がついほころんで笑っていた。






「その顔よー!かなちゃんはっ!」







お母さんにフォローされて、何だか嬉しい。






『さぁ、皆んなで食べよう。』






そうお父さんの声かけで皆んなで食卓を囲んだ。








今日はスッキリとした朝になった。







心が軽くなっている。






今日は、外に行ってみようかな…。








目の前の食パンに使い切りのジャムを付けながら心に決めた。