未知の世界5


昼休憩、私はふと屋上に行きたくなり、一人で屋上に向かった。






季節はいよいよ冬となり上着がないと風邪を引いてしまうほど寒い。






両手を擦り合わせながら街を眺めた。







そして目をとじる。






この病院に来て、何年が経つのだろうか。幸治さんや進藤先生、そしてたけるやまいと出会って人を信じることを教わって、希望を持ってそして努力して、夢を叶えて。






もちろん持病である喘息、心臓疾患はまだ戦わなければならないけど。




もしかしたら、この心臓はすぐにでもガタが来てしまうかもしれない。だけどもしかしたら、こらから先の医学の進歩で普通に長生きのできる人生が送られるかもしれない。





それはまだまだ分からない。






それでも今はこの心臓で毎日生きて、仕事して目標持って上を目指すことが、私の生きていく過程でものすごく大切なんだろう。




仕事だけでなく幸治さんとの時間だって、もしかしたら子供だって夢ではないかもしれない。




まだまだこの先、やりたいことは数え切れないほどある。





病気に邪魔されることだってある。






だからこそ、今を大事に一生懸命生きていきたい。






胸に手を当てて目を開けた。






まずは来週からの研修、ギブアップしないように頑張ろう。






振り返り再び来た道を帰る。






『あ、こんなとこにいた。
医局長が呼んでたぞー。』






石川先生が探しに来ていた。





「はーい、今行きまっ





クシュン!」







うわっ、石川先生の前で……。






『はい、医局長の後に俺のところな。』




「は、はい……。」






こんな調子でまた私の人生は進んでいき、そしてまだまだ未知の世界は続いていく。