未知の世界5


手をつけ始めてから1時間が経った。








まだまだ残っているご飯……。








食べ始めにいた看護師と進藤先生は、少ししたら出て行った。







こんなにたくさんの量、どうやったら食べられるのか……。







食べ始めは頑張っていたものの、もうギブアップと思うとそれ以上減ることはなく、回収の人が来てしまった。







来てしまったというか、来てくれてありがとう、っていうのが本音だけど。









回収された食事はそのまま処分されるので、基本的に誰かがどのくらい食べたかは分からない。







チェックしなければ……の話だけど。








私は石川先生に習って、子供達の食事量はチェックしてる。







どうか、誰にも見られませんように。












その一時間後……。








私服の進藤先生と幸治さんが入ってきた。






もう帰る時間か……。








『どうだ、調子は?』






幸治さんに聞かれる。







「寝てるだけなので良くもなく、悪くもなく。」








『まぁ今はゆっくりすることだな。』








「…………。」








帰りたいって言ったのに……。







『そんな顔してもダメだ!ダメなものはダメ。それで帰っても俺が日中一緒に、いられる訳じゃないし、そもそも、退院できる体じゃないだろ?』








「…………。」








『まずは安静にして、食事の量が人並みに戻ったら考えるから…。』







と進藤先生が会話に参加してきた。








食事量……、見られてたか。







『今の体のかなちゃんでは、また同じことの繰り返し。次に復帰する時には、もっと丈夫な体でないと仕事に耐えられないと思うから』








「…………。」








『分かったか?』








「……は、い。」








それ以上何も言う気にならなかった。







言われてることは最もなことだけど、それが納得できない……。







少しして、二人は部屋を後にしていった。