未知の世界5


食べたくないなぁなんて思っていると、








ウィーン







!?






ベッドがどんどん傾くと、上体を起こされた。







隣を見ると、進藤先生がリモコンを手にしていた。







『寝たままじゃ食べられないからね。』







そう言われて運ばれてきた食事を目の前にため息が溢れる。








箸すらも持つ気にならない……。







あ、そうそう。食事の前の薬。






とベッドから降りようとすると、






『どうしたんですか?』








と看護師に止められる。







「食前の薬が……。」








『そうでしたか、どこにありますか?』








と言われて、





「その引き出しの中に」








看護師は私を動かさないように素早く薬を取ってくれる。







少しくらい動かないとなぁ……。






たくさんある薬を一つずつゆっくり取り出す。







看護師も進藤先生もなぜか部屋から出て行こうとしない。







飲みづらい……。








あまりにも多いので3錠ずつお茶で流し込む。







「はぁ、」







再びため息が溢れる。








『それだけ飲んだらお腹がいっぱいになっちゃいますね。』








その同情の言葉に嬉しくなり、







「そう思いますよね。







この先もずっと薬を飲まないといけないと思うと……。







これだけ飲んだんだから、ご飯食べなくてもいいくらいに胃が膨らんじゃうんですよね。







っていうより、薬にそれだけ栄養価のあるものを入れてご飯食べなくてもいいようにしたらいいのに……。」









と自論を唱えると、








ハッ!?










また進藤先生のいることを忘れていた。







隣で怖い顔して見てる……。