未知の世界5


時刻は一体何時だろう……。






石川先生に聞いておけば良かった。








まだ外してもらえないマスク。








耳にかかってるゴムがかゆい……。







胸には心電図やらと後一時間はトイレ以外では外さないらしい。







たぶん朝発作が出てからだから、午前中だけこのままだとして、外から光の入り具合からももうすぐお昼なんだろう。








あぁ、早く帰りたい……。







と思っていると、知らない間に眠っていた。



















次に目を覚ますと、胸元の機械を看護師が外してくれていた。







『起きましたか?







どうですか、具合は。』









口のマスクも外されている。








「大丈夫です……。






早く……家に帰りたいです。」







ボソっと最後呟いてみた。








看護師しかいないなら、何言ってもいいかと。







『この状態ではまだまだだよ。』








ビクッ!!!








看護師の方ばかり見ていたから気づかなかったけど、反対側に進藤先生が座っていた。







そして静かに聴診器を耳にかけて、聴診を始めた。







ま、まさかいると思ってなかった。







看護師の顔を見ると、やってしまいましたね、という表情…。







教えてよ……。








部屋の中は静まり返っていた。







『まだまだ安静にしてないと、喘息発作がまたすぐに出るかもしれない。





帰りたかったら、大人しくすること。』









まだ私に冷たい……。







と返事をせずにいると、







『分かった?』







と尋ねられる。








「は、はい。」








顔を見ずに答える。








聴診だけで終わると思っていたら、







『点滴、差し替えたり方がいいね。』







と看護師に指示している。







えっ!?








と腕をみると、腕が腫れ上がっている。








『もうお昼か……。







一旦外して、昼ご飯の後に利き腕にしよう。これじゃ左腕はどこも無理そうだ……。』







と私の左腕を持ち上げる。







「痛いっ!」








と引っ込めようとするけど、力が入っていて引っ張れない。






痛い……。







何でこんなに腫れちゃうんだろ……。







前にも一度同じことがあった。







予防接種の時も腕が曲がらないほど腫れることも。







予防接種はワクチンが体内に入るから、体が反応して起こることだけど、点滴となると、針なのかなぁ。








プスッ







「ぎゃっ!」








不意に点滴を引っこ抜かれ、変な声を出してしまった。







『ちゃんと、抜くよって言ったでしょうが。』







聞いてなかった……。








点滴を進藤先生が片付けていると、お昼ご飯が運ばれてきた。







こういう時に限って、食欲ないんだから……。