未知の世界5


ピッピッピッ……







目を開けたときに、なんの模様もない白い天井に、耳に入ってくる音。








この感じ、久しぶり……。








目を覚ましてすぐに、今朝のことが蘇ってきた。








早く帰りたい……。病院なんて、いるもんじゃない。







何でだろう、仕事してる時はむしろもっと仕事していたいのに。







入院すると早く帰りたくなる。








今度は先生方にお願いしてみようかな。自宅で療養することを……。
















ガラッ







部屋にだれか入ってきた。








目の前の酸素マスクを外して扉の方に目をやる。








『おい、外すなって!』







石川先生が一人で入ってきて、丸椅子に腰掛けると首にかけていた聴診器を耳に当てる。










胸元を開け、聴診する。







『良くなってきてるな。









まだ雑音が結構あるけど……。』








と言いながら聴診器を再び首にかける。








「せん…せい。」








『ん?』








「私……いつ帰れ……ますか?」








『まだまだいつ頃とも言えないくらいだな。』








直球で問いかけると、直球で返ってきた……。







「早く……帰りたい…です。」










『そりゃ俺だって早く帰してやりたいけどなぁ……。今のままじゃ、帰ってもすぐ運ばれてくるだろう。』








そうだよね……。分かってたけど、聞いてみないと納得できなかった。