ピッピッピッ……
目を開けたときに、なんの模様もない白い天井に、耳に入ってくる音。
この感じ、久しぶり……。
目を覚ましてすぐに、今朝のことが蘇ってきた。
早く帰りたい……。病院なんて、いるもんじゃない。
何でだろう、仕事してる時はむしろもっと仕事していたいのに。
入院すると早く帰りたくなる。
今度は先生方にお願いしてみようかな。自宅で療養することを……。
ガラッ
部屋にだれか入ってきた。
目の前の酸素マスクを外して扉の方に目をやる。
『おい、外すなって!』
石川先生が一人で入ってきて、丸椅子に腰掛けると首にかけていた聴診器を耳に当てる。
胸元を開け、聴診する。
『良くなってきてるな。
まだ雑音が結構あるけど……。』
と言いながら聴診器を再び首にかける。
「せん…せい。」
『ん?』
「私……いつ帰れ……ますか?」
『まだまだいつ頃とも言えないくらいだな。』
直球で問いかけると、直球で返ってきた……。
「早く……帰りたい…です。」
『そりゃ俺だって早く帰してやりたいけどなぁ……。今のままじゃ、帰ってもすぐ運ばれてくるだろう。』
そうだよね……。分かってたけど、聞いてみないと納得できなかった。



