どれくらい経ったのか分からないけど、目が覚めてもリビングのソファにいた。
ボーっとしながら部屋を見渡すと、キッチン前のテーブルでパソコンとにらめっこをしている幸治さん。
そういえば論文を作成してるって聞いた。
はぁ……それなのに私みたいな病人の世話までして仕事にならないんじゃないかな。同じ空間にいたら、今休むことのできない幸治さんまでも体調を崩すのではないかな……。
色々考えていると、私の腕に点滴はなかった。
動けるかな…。
そう思い、徐ろに起き上がり、頭の後ろに置かれていた氷枕と、経口補水液を手にした。
『おいっ、何してんだ?』
幸治さんに聞かれる。
さっきよりはだいぶ楽になってきた。
「えっと……、場所を変えようかと。」
『は?なんで?』
「えーっと、えーっと。
ベッドの方が寝やすいし。」
『いいから、そこに寝てろよ。何かあっても気づけないだろ?』
「いや、もう大丈夫です。」
と言いながらフラッフラと歩きならリビングの扉前に行く。
すると、
ピンポーン!
家の呼び出し音が鳴った。



