未知の世界5


「失礼しまーす。」






初めてではない呼吸器内科の医局に入る。






うぅん、一体どの先生が私の担当なんだろうか……。







医局に来たものの、どの先生なのか分からず、ボサッと立っていると、








『ん?君は、佐藤くんかな?』







初めて見る先生に声を掛けられる。





歳にして50歳はいっていて、もしかしたら退職間際の先生に見える。





「佐藤かなです。」







『君のことは進藤先生から頼まれておるから、先生のいない間はわしが君を診察するからな。』







「はい、よろしくお願いします。」







『まぁ、わしは検診でしか合わないだろうし。それも少しの間のことだからな。』






と言われると、先日の検査結果の数値を渡された。







『この仕事してたら持病はなかなか治りにくい。酷くならないようにしても、なってしまう。あまり気に止むことはなく、薬をちゃんと飲んで検診受けてれば大丈夫だから。』






あ、そうなの。結構苦手な吸入を今までするように言われて来たけど、この先生の言う通りなら、そんな今までほど苦労することはないんじゃないかな。







とこの時は、この目の前の先生の言ってる言葉を軽くみていた。







先生は名前を加藤という。






加藤先生は検査結果について、まぁ想定内だ、と。体が辛い時は自分で吸入をしに行くようにと、言い残し、さらに次の検診はまた連絡すると言い、席に戻った。





私は最後に加藤先生に頭を下げて、呼吸器内科の医局を後にした。