『……かなちゃん!?』
「ハァハァハァハァハァハァ」
喘息の発作ではなく、ただ苦しくて……キッチンに立っていたお母さんに走り寄った。
『大丈夫?』
お母さんに抱きついた。
涙が止まらない。
良かった……、お母さんがここにいてくれて良かった。
さっきの夢が本当に起きていたらどうしようって半分思っていたけど、良かった……。
お母さんがいた。
「はぁはぁはぁ……お母さんがいて、良かった……。」
『何言ってるのよぉ。怖い夢でも見たの?』
と頭を撫でられホッとする。
『かなちゃん?落ち着いたらこっちにおいで。』
と振り返ると、ソファの前にお父さんと……。
進藤先生がいた。
なぜいるのか分からないけど、お父さん、お母さんが部屋にいることで、 ドッと現実味が増してくる。
『幸治から連絡があってね。今日は仕事を休めないから、代わりに来て欲しいって。』
とお父さんが説明する。
『僕もお休みだからついでに。』
と進藤先生。
「あ……ありがとう……ございます。」
夢を見て怖くて走ってきたのを見られていたと思うと、だんだんと恥ずかしくなってきた。
そして昨日の検診で怒らせてしまった進藤先生までがここにいる。
お母さんから離れると、
「もう大丈夫です。
もう一度寝てきます……。」
と寝室に向かおうとしたところ、
ガッチリとお母さんに腕を掴まれた。
う……さすがに逃げ切れない。



