未知の世界5


翌朝、外来の始まる20分前にいつもの診察室に入る。






入って少しすると、看護師さんが現れ、その後ろに進藤先生と石川先生が現れた。








「おはようございます、よろしくお願いします。」








と頭を下げる。








『おはよう、かなちゃん。
さぁさ、椅子に座ってさっそく始めようか。』







と進藤先生の前にある椅子に座る。







いつものように診察が始まった。






『どう?食欲はある?』







「食欲は、前に比べて落ちましたが、何も食べずに一日が終わるということはありません。」








『どのくらい朝昼晩、食べてるの?』








「朝はコーヒーだけか、ゼリーだけとか。昼はうどんを少し。夜食べれる時はご飯をお茶碗に半分とおかずも少しとか……です。」







『それを食欲がないというんだよ。』







ハハハ……。







『睡眠はとれてる?』






「はい、それはしっかりと。6時間以上は寝ています。」







結構喘息の診察とはあまり関係のない質問だけどな。







それから色々質問されて、それから聴診。






『うん、今のところ喘鳴はないし、良さそうだね。』









と言われ、一先ずホッとする。









何も言わなければ終われるかも…。