『先生…、うちの子は大丈夫でしょうか?』
私が廊下で待っていたりさちゃんのいる施設のスタッフに声をかけると、その男性はすぐ立ち上がり、挨拶をした。
「説明しますので、座ってください。」
相手の方が座るのをみて、説明にうつる。
「佐藤です。彼女の容態についてお話しますね。」
どのように運ばれて、どのような症状なのか。さらに今後入院してしばらく様子を見る旨を伝える。
『はぁ…入院ですか……。
喘息だなんて、今までなかったのに。』
片山と名乗ったスタッフは、彼女が喘息を起こしてるところ、また咳き込んでるところすら見たことがないと言う。
スタッフがすべての子供達に目を行き届かせているとは限らない…。
「もし、他の子からも何か参考になるようなことが分かったら教えてくださいね。」
その後は入院手続きを看護師に引き継いだ。