未知の世界5


当直の翌々日は、お休みをとっている。






医局の先生方もそういう方が多い。







私の場合は、当直で疲れているところでまた出勤すると、体に支障をきたしかねないので…。







なので今日はお休み。







ちなみに、たまたま同じ日に休みをとれた幸治さん。








朝からスウェット姿でリビングでくつろぐ私たち。









「ん?どこか痛いか?」







え?







とした顔で幸治さんを見る。








「ほら。」







と指差す先に、私の手。








あ、お腹さすってたから。








『いや、そういう訳じゃ。』








「なになに?」








『えっと…よくあることなんですけど、、、








鉄剤飲むと便秘になっちゃって。』








恥ずかしい…、夫婦と言えども恥ずかしい。






「薬もらったか?」








はい、と返事すると、私よりはるかにあったかな手がお腹をさする。







自分でやるよりあったかいし、気持ちいい。








つい嬉しくて、隣に座る幸治さんの腕にしがみつく。







「んなっ⁉︎







どうした!?」







慌てる幸治さんの腕を逃さないように力を入れた。








『幸せ』








そういうと服に幸治さんの手がするりと入る。







う…そういう展開に。まぁいいか。







とお互いその気になったところで、







『ハックシュン!』








私のくしゃみにより、幸治さんがストップ。








大丈夫と言っても、このくしゃみ一つにも厳しい幸治さん。







再びテレビを見ながら、お腹をさすってくれた。






これも、まぁいいか。








と、気づくと眠っていた。