当直の翌々日は、お休みをとっている。
医局の先生方もそういう方が多い。
私の場合は、当直で疲れているところでまた出勤すると、体に支障をきたしかねないので…。
なので今日はお休み。
ちなみに、たまたま同じ日に休みをとれた幸治さん。
朝からスウェット姿でリビングでくつろぐ私たち。
「ん?どこか痛いか?」
え?
とした顔で幸治さんを見る。
「ほら。」
と指差す先に、私の手。
あ、お腹さすってたから。
『いや、そういう訳じゃ。』
「なになに?」
『えっと…よくあることなんですけど、、、
鉄剤飲むと便秘になっちゃって。』
恥ずかしい…、夫婦と言えども恥ずかしい。
「薬もらったか?」
はい、と返事すると、私よりはるかにあったかな手がお腹をさする。
自分でやるよりあったかいし、気持ちいい。
つい嬉しくて、隣に座る幸治さんの腕にしがみつく。
「んなっ⁉︎
どうした!?」
慌てる幸治さんの腕を逃さないように力を入れた。
『幸せ』
そういうと服に幸治さんの手がするりと入る。
う…そういう展開に。まぁいいか。
とお互いその気になったところで、
『ハックシュン!』
私のくしゃみにより、幸治さんがストップ。
大丈夫と言っても、このくしゃみ一つにも厳しい幸治さん。
再びテレビを見ながら、お腹をさすってくれた。
これも、まぁいいか。
と、気づくと眠っていた。



