未知の世界5


疲れていたので、少し休憩したいところだったけど…。







ちゃっかり私の隣にピタッとくっつくように歩き、離れない早川先生と共に、今食堂にいる。








ガラッとしていてほとんど人がいない。








でもチラホラと、私と同じように食事のできない人がいる。








「今日は疲れたでしょう?」






『はい…。』







「こんな時だからこそ、ちゃんと食べないとね。」







はい…。







ドット模様のハンカチの結び目をほどき、蓋をあける。







もうお母さんがいないので、今朝もわたしが作る。







野菜などの生物は一切入れず、火が通っていて腐る恐れのない食べ物ばかり。







こうして毎日作っているの、お母さんのありがたさが身を染みるように分かる。







そしてそのお弁当に手を伸ばす前に。








カバンの中の透明ビニール袋を開け、入っていた薬を机の上に開ける。