未知の世界5


部活…かぁ。






私の高校生活は中途半端に終わっちゃったしな。






……でも、どうして体力が落ちちゃったんだろ…。






「あ、あの…幸治さんっ。」







自宅のリビングのソファに座ってテレビを見ている幸治さんに、はるちゃんから打ち明けられた話を幸治さんにも話す。









『……もう一度…、彼女から体力が落ちてタイムが伸びなくなったって時のことを聞いた方が良さそうだな。』








「えっ?」








タイムが落ちた時のことを…。








『今回入院して分かったことが、他にもあるだろ?』








ぇっと。







熱のあるはるちゃんを聴診したら…







!?









「喘息!」







『そうだ。







喘息が出た時はいつなのか。






本人が喘息についての知識はなくても、体に異常が現れたのはいつ頃なのか、そのくらいは分かるだろう。
その異常がどんなだったかもな。』







そっか、そうだよね。







だから、タイムが伸びなかったんだ。








幸治さんに相談してよかった。







「ありがとうございます、幸治さんっ。」







いろいろモヤモヤしていた気持ちが今ので一気に晴れた。






『まぁ、彼女のことは明日にして、今日はもう寝ろよ。






明日は外来が待ってるんだろ?』







「はい。」







そうだった。明日は外来1人デビューの日なんだ。







もう少しだけはるちゃんのことを考えたかったけど、幸治さんにはお見通しのようなので、早く寝ようか…。








まだまだ考えることはいっぱいありそうだけど、それはまた明日…。