トントンっ
「はるちゃん、開けるよ。」
はるちゃんの個室に入る。
まだ消灯前なので、電気は点いているものの、熱のせいか眠っている。
無理には起こさないが、病室に来たのだから、少し座って様子を見ることに。
しばらくすると、はるちゃんの瞼が動く。
突然目を覚まして、私を見て驚かないように。
「はるちゃーん。おはよう。」
声をかけるとすぐに目が開く。
『あ……どうも。』
寝起きでぼーっとしながらも、返事は返すことができる。
今朝よりもだいぶ反応はいい。
「検査の結果を伝えに来たよ。」
ぼーっとしているはるちゃんの目がしっかり開くまで、じっと待つ。
そして、少しして話し始める。
かなちゃんは喘息という診断に、何一つ物怖じしていない。
話を聞いていないのかと思ったが、そうではないようだ。
喘息での注意事項を丁寧に話す。
そして最後に、本題に入る。



