「はぁ。そうか…。」
はるちゃんの検査を終えて、結果を石川先生と確認する。
その結果を見て、石川先生も私も落胆した。
「さっき、俺も気になって聴診してきた。もしかして…と思ったけど、かなりひどい喘息だな。」
『そうなんです。この感じ、初めての喘息ではないような気がします。
母親の書いた既往歴には、喘息や気管支炎などの呼吸器疾患はありませんでした。』
「…となると、本人が黙っていたんだろうな。
で、なんで落ちた川にいたんだ?」
石川先生に痛いところを突かれる。
『まだ聞けてません。熱が下がったらと思っていましたが、喘息となるの早く事情を聞いた方が良さそうです。』
「そうだな。あまり追い詰めずにな。
それより、明日は外来だろ?
外来一人デビュー。病院のホームページにもお前の名前が堂々と出てる。
明日は忙しくなるだろうから、今日はもう早く帰って休めよ。」
『はい…、ありがとうございます。』
石川先生に帰宅を促され、更衣室に向かった。
と、その前にはるちゃんのところへ。



