かなの体調は順調に回復し、仕事にも体が慣れてきていた。






一か月後に当直勤務にまでつけるようになっていた。







帰りは無理せずに残業は許されている。
幸治が上がる時には、必ず上がるように石川先生に言われ、また遅くても19時には帰らされている。








若手として医局の片付けを始め、カルテ整理も任されるようになり、かなも楽しく仕事をしている。







担当とまではいかないけど、石川先生のサポートのもと、患者さんも任されている。






かなの気配りは患者さんだけでなく、その親御さんにまでも行き届き、それが人気となって、入院を繰り返す患者さんや外来に通う患者さんの親御さんに大人気となっている。







おかげでかなの外来には、かなの診察の日、正確には石川先生の診察日には、小児科の待合室は、いっぱいとなる。






そのことが評価され、近いうちにたけると同じように、研修医を外れ、一人前となることを目前としている。