(良かった。とりあえず時間稼ぎにはなった。)
中条はそう思うと、弘輔に
「弘輔、参観で発表したか?」
と聞いた。
弘輔は、さっきから話したくてうずうずしていたので、
「うん!したよ。それよりパパ。あのおばさんも、この病院で治療してるのかな?さっき見たんだ。」
と興味津々な顔で聞いてきた。
(弥生の事だ!やはり会っていたか。)
「ママに教えたけど、気付かなくて、おばさんタクシーで帰っちゃったけど…」
「おばさんの事、ママは知らないんだな!」
「うん。まだ知らないよ。」
「そうか、なあー弘輔。あのおばさんは可愛そうな人なんだ。だからみんなに内緒で病気を治してるのかもしれない。でもそれをママに言ったらママは怒るだろ?だから絶対にママには言ってはダメだ!男と男の約束出来るかな?」
弘輔は、ママが一旦、怒りだすと、手の付けられない怖さを知っていたし、何より『男と男の約束』という響きに九歳の子供は引き付けられて、
「うん。分かった。僕達だけのヒミツだね。」
と言った。
中条はそう思うと、弘輔に
「弘輔、参観で発表したか?」
と聞いた。
弘輔は、さっきから話したくてうずうずしていたので、
「うん!したよ。それよりパパ。あのおばさんも、この病院で治療してるのかな?さっき見たんだ。」
と興味津々な顔で聞いてきた。
(弥生の事だ!やはり会っていたか。)
「ママに教えたけど、気付かなくて、おばさんタクシーで帰っちゃったけど…」
「おばさんの事、ママは知らないんだな!」
「うん。まだ知らないよ。」
「そうか、なあー弘輔。あのおばさんは可愛そうな人なんだ。だからみんなに内緒で病気を治してるのかもしれない。でもそれをママに言ったらママは怒るだろ?だから絶対にママには言ってはダメだ!男と男の約束出来るかな?」
弘輔は、ママが一旦、怒りだすと、手の付けられない怖さを知っていたし、何より『男と男の約束』という響きに九歳の子供は引き付けられて、
「うん。分かった。僕達だけのヒミツだね。」
と言った。


