勇の事で一番困ったのは、中条だった。

 中条自身も替えのきく存在なので、大輔に用済みと見なされればすぐに、お払い箱だ。

 しかし、中条はその辺が抜かりなく、実はもう次の代理母候補をみつけておいたのだ。

 さすがにそういう所が『使える男』と見込まれた要因だった。

 そして、その候補が火菜の母の 谷川 望(のぞみ)だった。