美佐子が無言のまま、黒沢を待っていると、

 黒沢が、

「やりました!源を確保しました。」

と報告してきた。

「よくやったわね。これでもう私たちの勝ちね。」

 美佐子は黒沢の労をねぎらいたくて、気の早い勝利宣言をした。

「ハイ。良かったです。」


 しかし、まだゲームオーバーではなかった。

 喜ぶ黒沢の目の前にテレビ局の車がやって来て、中条家の真前に停車したのだ。