甘い恋、運命の愛

「え、嫌です」

「嫌とか無いから、大丈夫」

「大丈夫じゃないです...!」


今更後悔しても遅いけど、聞かないで逃げればよかった。

「ってことで、よろしくね」

反抗する私を無視し、手を振りながら私から離れた。

「あ、そうだ」

そのまま教室へ行くのかと思ったら

「わっ...!」

いきなり飛んできた謎の物体

「それ、あげるよ」

「え?」

「僕が大好きなチョコレート」

時雨くんって、チョコレート好きなんだ。

少し...いや、結構意外。

「あげるから、早く泣き止んで元気だしてね」

お礼を言った後、時雨くんがそんなことを言っていたなんて、私は知らなかった。


「苦っ!?」

袋を破り、口に入れたチョコレートはこの世のものとは思えないほど苦かった。

一瞬、時雨くんを恨んだけど、おかげで少し楽になった。

「...もう、大丈夫かな」

立って、カーテンを開ける

「...きれい」

桜の花びらが舞っている景色は、どこか幻想的で、懐かしかった。

「お礼、言ってから帰ろうかな」

ポツリとつぶやき、教室へと向かった。