「…ごめん、いきなり。そんなすぐには無理だよなぁ。」


ぽんぽん、と私の頭に触れた仁の手は

なんか思っていた以上に大きく感じた。


「あんまり遅くなると親御さんも心配するだろうし。おくる。」

「わ、私もう高校生ですよ?」

「知ってるけど。俺が心配なの。」


仁は、私の家の前まで私のことを送り届けて

また後で連絡するから、と私に言った。