「わ、おいしいーっ。」

「俺にもはやくちょーだいよ。」


あーん、と口を開けている真田先輩は

餌を待っている小動物みたいで少し可愛かった。


「ちょっと待ってくださいねー。」


はい、とフォークを差し出すと、真田先輩はそれをぱくっと口に入れた。


「ん、おいしい。あ、ゆらちゃん、ちょっと動かないで?」

「は、はい。」


何をするんだろう、と固まっていると

私の口元を真田先輩の親指がぬぐった。


「クリーム、ついてた。」

「あ、ありがとう、ございますっ…///」

「いーえ。」


親指をぺろっと舐めながら、真田先輩は笑った。