「ケーキセットにしよっか。」

「ですね。」

「ゆらちゃんどれがいい?」

「んー…。じゃあ、この苺のやつで…。」

「ゆらちゃんっぽい笑じゃあ俺は、チーズケーキにしようかなぁ。」


ささっと注文を済ませて、私がお財布を出す暇もないくらいさらっと会計を済ませてしまう真田先輩。

奢ってもらう気なんてなかったのに、完全にタイミングを逃してしまった。


「あ、あの、真田先輩。お金っ…。」

「お金?あー、いいよいいよ。俺が奢りたかっただけだから。」


席についた真田先輩は、紅茶を飲みながらそう言って笑った。